キミへ


そう言うと龍が『あぁ』と頷いた。



「まだ接客中」

「え!? もう午後だよ?」

「アイツら、人気だからなぁ」



人気? 確かにイケメンだし、優しいけどさ…。



「流石に可哀想じゃない?」

「まぁな…」

「玲音、意外に女苦手だし」



………え?

それ…すっごい初耳なんですけど…?



「怜衣はなんとか抜けれそうだったけど…」

「玲音が、なぁ?」

「まぁそのうち帰ってくんじゃね?」

「だな」



なんか…いろいろ気になる点がたくさんあるんですが……。



「まぁあの2人だしね…」

「アイツら目当てだろ」

「あ、意味深な発言」

「お?」

「ねぇあたし気になってたんだけどさ…」



みんな『ん?』とこっちを向く。

あたしはパフェを食べながらじーっと見つめる。



「みんなって何者なの?」

「………」



一瞬沈黙になったと思ったら一斉に笑いだした。

え、あたし可笑しなこと言った…?