キミへ


今回のこれで、やっと天沢家から解放される。



「父さんには行っとくから。逆恨みしないでね
恨むならアンタの先祖を恨みなさい。」



あたしに情があると思わないでね。

捨てるもんはキッチリ捨てる。

って、いってもアイツはまだ高校2年だしね。

高校は卒業してもらわなきゃね。



「天沢家は社交界にもう出られないから。」

「……っ」

「ま、会社に影響は無いでしょ。高校くらいちゃんと卒業して欲しいし」

「えっ…?」

「社交界だけね。アンタの生活奪う程、あたしも鬼じゃないわ」

「っ!!」

「でも、もう2度と話し掛けて来ないで」

「…はいっ」



別に悪いことはされてないし、いくらなんでも高校中退は流石に可哀想だから。

流石に、ね。ま、ここの世界は厳しいからすぐ回るでしょうね…。



「じゃね。」



天沢を通り越して教室に向かう。

あームカつく。むしゃくしゃして仕方ない。