「……んな!」



あー…、だれかに呼ばれてる…?



「あんな……!! 怜衣!! さっさと起きろ!!」



そしてゴンッ!と鈍い音が聞こえて目を開けた。



「いってぇ〜!」



涙目で頭を押さえてる怜衣。

ああ…さっきの音は殴られた音ね…。



「あと5分で開店! 最終チェックして! 第一、服にシワが出来るでしょうがッ!?」

「わ…わりぃ…」

「ふわぁ……」



アクビを溢した瞬間、物凄い目力で雅に睨まれた。



「……がんばります」

「よし。行くよ」



なんでそんな張り切ってんのさ?

どんだけ男欲しいのよ??



「……行くか」

「そだねー。また怒られるのもヤだし。」

「だな」



笑いあって裏の教室を出た。

つい“がんばります”なんて言っちゃったけど、メンドクサイなぁ〜…。

またサボったら雅に怒られちゃうかな?