諦めたかのように龍哉は言った。 でも、龍哉の顔がこっちを向いていなかった。 その顔は赤くなっているようだった。 「…もしかして、照れてる?」 「バカッ。…そんなわけ…な…い……だろ」 私の言葉に龍哉はしどろもどろになりながら言った。 赤くなったその顔はまだ向こうを向いたままで。