6月上旬――


あたしたちのクラスで、席替えが行われた。


蒸し暑い日だった。
あたしたちのクラスは、席替えはくじ引きで行われる。


1つのことを考えながら、引いたくじ。
ただ、俊と同じ班になりたいという、淡い期待を持ちながら。


開いてみると、乱雑な文字で書かれた番号。
赤いボールペンで書かれた『4』の文字。

4……か。

黒板を見ると、4番は窓際の列の1番前の席だ。

1番前とか…終わっとうやろ。
ありえへん。
寝られんし、先生にはノート見られるし、死んだな。
ないわまじで。



ぽいっと紙を机の上に置きながら、1番遠くにいる優花を見た。