「大丈夫か、おめえ」
頭をこんこんと叩いてきた林太郎を鬱陶しそうに払った。
「痛い目で見るんじゃねえ、凡人!いいか、本当なら、俺がまばたきした瞬間に山が一つ消し飛ぶんだ!」
「飛んでねえみたいだけどな」
「う、る、せ、えぇぇ!前世の魔王戦で力を封じ込められたんだよ!」
「びーびーぎゃーぎゃー、うっせえな」
「このクソジジイ!」
飛びかかる帝を軽くあしらう。
鞘による足掛け。ずざーと帝はスライディング転けを披露した。
「っー、よくも、この俺のイケメン顔に……!世の女どもが泣くだろうが!」
「……そんな顔か、おめえは」
「シャアラップ!奮えよ、バーニング拳!」
ただの右ストレートが出た。


