「みぃつけた」
立ち向かう男に容赦ない一発。
重い弾が男の剣に当たり、反動に耐えきれず、剣が明後日の方向に飛んでいった。
その隙をとらえ、ショットガンによる連弾。
無表情に追い詰めて、弾がなくなるなり、彼女はショットガンを捨てて、バタフライナイフに持ち変えた。
怯む男の首。再生中の動かない隙に、ナイフで首を貫いた。
左端に深く刺さる。右に一気に引き、彼女は男の血を浴びた。
ぱっくりと切れた首。
折れた枝を思い出した。
首から上が、“ぺしゃり”と外れかかったのだから。
「クロ!」
「ガァ!」
彼女が引くのと同時に、僕が皮一枚で繋がっている頭に飛び付く。
“みちゃり”。大きなかさぶたを肉ごと離したような音。


