「怖い顔をしないでほしいなぁ。そう怯えなくても大丈夫、幽霊じゃないから」
ふざけた男に制裁がくだった。
彼女の拳銃が号砲となる。
一発、二発、三発、四発――
どれもが命中。
眉間、心臓二発、顔と胴体。
無惨にも悲惨にも、男は倒れた。確実に死んだ。
硝煙あがる銃を下ろし、ティーはふうと、悪夢から起きた顔をしたが。
「ガゥ!」
「なっ」
悪夢はそこに立っていた。
立ち上がったのだ。
ぐちゃぐちゃになった顔。ホラー映画のゾンビ顔で。
「ひどいなぁ、少しは私の余興に付き合ったらどうだい?」
悪趣味なビデオみたいだった。
グロく再生したものを巻き戻したように男の顔が戻っていく。


