ケースの中には様々な銃器が入っている。
任務完了とはまだいかない。依頼人にきちんと殺したというのを証明するため、奴の頭を持っていかなければならない。
麻袋と懐にあったバタフライナイフを出して、ティーはビルを降りる。
僕もその後についていった。気分はランランだ。帰ったら、なでなでしてもらえるー。
てくてくと歩き、外に出た。
昼間だというのに相変わらずの曇り空。
灰色のビル街に相応しい。
コンクリの瓦礫を踏み分け、死んだ男のもとへ――
行ったはずだった。
「っ……!」
息を呑む悲鳴。ティーだった。
何の冗談だろう。
死に伏せていた男が立っていたのだから。
血だまりの中心、持っていたハンカチで顔を拭いていた。