一瞬しんとした空気をはりつめたあとこう南彼方はいった

「俺は南彼方だからだ」

「はぁ?なにいってんの」

「俺が南彼方だから分かるんだ」

「どうして?」

「その答えは篠原が知ってる」

「………………」

意味がわからない南彼方が南彼方だからってなんだっていうの
私が人を遠ざける理由

それを知っているなんて信じられない

私の家族の事を…

「じゃあなでも俺はまた篠原の前に現れる」

「…なんでそんなに私にかまうの?」

目をそらしてこういった

「それが俺の指名だから…後」

次はまっすぐこっちをみてこういった

「篠原が好きだから」

「……………」

「じゃあ」

そういって南彼方は保健室からでていった