「…私が笑ったからってなんなの?」

「…篠原の笑顔はほっとするなんだか嬉しくなる」

南彼方は私をじっとみて微笑んだ

私はその後何も言わなかった

「篠原はどうしてここにいるの?」

しばらくの沈黙をやぶり南彼方が話しかけてきた

「月をみにきた」

「月好き?」

「嫌いじゃない」

私はまた前と同じように答えた

確かに私は月が嫌いではない

でも決して好きでもない

「そうなんだ」

そして南彼方はもう何も言わなくなった