本当のきもち。

「香織………ちゃん」

驚いたようにこっちを見る彼方

私は驚かせてばかりな気がする

「香織でいいよ…呼んでくれたでしょあの時」

「あれはつい…」

すぐに顔がいつも通りに戻ってあたふたしだす彼方

「嬉しかった」

「えっ…?」

「呼んでくれて嬉しかった香織って」

「…俺も彼方っていってくれた時すごい嬉しかった」

頭をかきながらてれくさそうにしてる

その仕草はハムスターみたいで可愛かった

大人になったと思ったら子供っぽくて…

本当彼方は変な奴

「彼方が呼べっていったからね」

「呼んでほしかったからつい…でもいずれ彼方になってた?」

「さぁ…いわれなきゃ南彼方だったんじゃない?」