そして、メガネを外してテーブルにうつ伏せた。



「お酒弱いくせに…。もう帰ろ。すいませーん!お勘定お願いしますっ」


「えぇ~っ。もぉ帰るのぉ?」



呆れ顔のナナに無理やり連れて行かれたあたしはタクシーに乗せられる。


――…メガネをテーブルに置いたまま。


ナナが運転手に何か言ってるけど、あたしにはサッパリだ。


そんな感じであたしは意識を手放した。







「お客さん、着きましたよ?」


「んー……」



ボヤける視界。


あれ?メガネをしてないぞ、あたし。