そして、メガネを外してテーブルにうつ伏せた。
「お酒弱いくせに…。もう帰ろ。すいませーん!お勘定お願いしますっ」
「えぇ~っ。もぉ帰るのぉ?」
呆れ顔のナナに無理やり連れて行かれたあたしはタクシーに乗せられる。
――…メガネをテーブルに置いたまま。
ナナが運転手に何か言ってるけど、あたしにはサッパリだ。
そんな感じであたしは意識を手放した。
◇
「お客さん、着きましたよ?」
「んー……」
ボヤける視界。
あれ?メガネをしてないぞ、あたし。
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