「貴方は玖音さんを裏切れない」

「なんで…」

「俺は監視役として、ずっと貴方を見ていましたから、わかります」



或は真っ直ぐな瞳で僕をみる‥


或の瞳には…希望という光がない。


絶望の色しかない。



「‥覚悟できてますか?」
「なんの?」

「………………玖音さんと、離れる覚悟です‥」

「あぁ‥そんなのないよ」



あるわけない。

僕は…玖音が大好きなんだよ?


でも‥



「でも……それが運命だから。僕がやらなきゃ‥玖音が危ない」




或は黙って空を見上げた。


僕もつられて、空を見上げた。




綺麗な空は‥好き


玖音が好きだから…僕も好き。