「玖音、どうするの?」 「浬音が無くさないように、してやる」 玖音は自分の首につけているネックレスを外すと、そのネックレスにリングを通した。 「あっち向いてろ」 「うん」 僕が言われた方を向くと、僕の首に少しだけ冷たい感覚を感じた。 「いいぞ」 僕は自分の首に触れた。 僕の首には、玖音のネックレスに通ったリングがあった。 「おぉ、いい考えだな。龍雅兄」 浪ちゃんは感心しながら、僕の首をみていた。 「ありがとう、玖音」 「どういたしまして」 玖音は優しく、僕の頭を撫でた。