僕は大きなソファーに座った。
すごくフカフカで、座り心地のいいソファー。
そしてそのソファーの前のテーブルに、美味しそうなクッキーが置いてある。
僕は一枚手に取ると、口に運んだ。
「…美味しい‥ぅわっ」
いきなり、だいクンが飛びついてきた。
「でしょ!?美味しいでしょ!?」
「う、うん‥」
「それはねっ!!この学校の生徒が作ったんだよ!!!」
「え…男の子が?」
「そうだよ!!すごく器用な子で、顔、性格、成績、運動能力、全て完璧な子なんだよっ」
「…凄いな」
「玖音もそう思うっ!?」
だいクンは凄く嬉しそうに、その男の子について話した。
僕はその男の子に興味がわかず、だいクンの話はあまり聞いていない。
クッキーをたまに、玖音に食べさせながら話が終わるのを待った。
「…アホ大悟。いい加減校則とか話せよ」
「あ‥忘れてた………てへっ」
「てへっ、じゃねぇよ」
…玖音の後ろに般若がいる
僕には玖音のオーラが、そんな風に見えた。

