「…ここが」
黒炎の倉庫‥
そこは黒猫の住みかよりも‥
明るい場所だった。
窓からは、優しい電気の光がもれていた。
僕はゆっくりと、倉庫の扉を開けた。
僕の瞳はハッキリと‥玖音を捕らえた。
「おい…アレって」
ザワザワと黒炎の下っ端がざわつく。
玖音がざわつきに気づき、振り返った。
「…浬音‥」
玖音が僕に気づいた。
玖音はなんだか‥
明るくなっている気がした
玖音はたぶん、僕がここに来た理由が分かったみたいで、瞳の色が少し変わった。
「玖音………黒猫は?」
僕の問いに玖音は、顔を背けた。
メニュー