魅倉は小さく息を吐くと、また口を開いた。 「…お前が玖音の元から去るなら‥‥玖音は黒炎に入れるから」 「え…」 僕は魅倉の言葉が、理解できなかった。 だって… 玖音には黒猫がある‥ 「玖音は黒猫には行ってない。頭やってんのもダルいみたいだし」 僕の考えていることが分かったらしく、魅倉は答えた。 嘘だ‥ 黒猫は僕と玖音の…家だ 子猫たちだって‥ 黒猫がなくなったら 居場所がない‥ 「…嘘だ‥玖音は黒猫を見捨てない!!」 僕は魅倉に叫んだ。