黒猫は野良猫★





魅倉は小さく息を吐くと、また口を開いた。



「…お前が玖音の元から去るなら‥‥玖音は黒炎に入れるから」

「え…」



僕は魅倉の言葉が、理解できなかった。


だって…

玖音には黒猫がある‥



「玖音は黒猫には行ってない。頭やってんのもダルいみたいだし」



僕の考えていることが分かったらしく、魅倉は答えた。




嘘だ‥

黒猫は僕と玖音の…家だ


子猫たちだって‥

黒猫がなくなったら

居場所がない‥




「…嘘だ‥玖音は黒猫を見捨てない!!」



僕は魅倉に叫んだ。