―――ガラリッ


第一自習室の扉を、これでもかと勢いよく開ける。

そして目に飛び込んできたのは、苦しそうにその場にしゃがみ込んでいる倉本先生だった。


「先生……っ」

「え……美、加?」


私の姿に気づき、先生は俯かせていた顔をあげる。

その表情は、やっぱり辛そうで見ていられない。

呼吸も荒く、ヒューヒューと音が聞こえてくる。


「何で美加が……」

「そんなことより、大丈夫ですか先生?」


先生の顔を覗くと、もう真っ青で冷や汗が大量にでている。

先生をここまでさせる、私のマドレーヌっていったい……。