「やっぱり、まずかったんだ」


今回はうまくいったと思ったのになーと、落ち込む。


あれ?

でも……


「……先生は」


倉本先生は、美味しいと言った。

美味しいかと聞いたら、うんと、答えてくれた。


だけど、それは……


「……あ」


ポツリと言って、ギュウッと鞄を握り締める。


そして気づいた時には私は、

私は第一自習室へとかけだしていた……。