「わ、恭ちゃんの美味しそう!」 さすが調理部の部長と言うべきか、恭ちゃんのマドレーヌは凄く美味しそうだ。 うっすらと焦げていて、甘い匂いがあたりを漂う。 「美加はどうだったの?マドレーヌ」 「あ……うん、これ」 恭ちゃんに、私はオズオズと自分が作ったマドレーヌを差し出す。 綺麗にラッピングされている、私のマドレーヌ。 「美加……どうしたのコレ」 「?何が??」 「美加のマドレーヌが、美加のマドレーヌが……」 「凄く美味しそうなんだけど!」と恭ちゃんは驚愕の声をあげた。