「でも俺は、美加を愛しているから」


コツリ。

先生が一歩私に近づく。


「絶対に諦めない。そう、決めたから」


また一歩。


「美加を手に入れるなら、卑怯って言われてもいい」

「せんせっ」

「美加が俺のモノになるなら」


気づいたら、もう、キスができそうな距離。

唇を撫でられる。


「美加」


甘い声。


「………先生」


パシッと、先生の手を振り払う。