「みーか」 「……へ?」 先生は突然椅子から立ち上がり、私の方へと近付いてくる。 そしてキュウッと、私を抱きしめた。 な……!? 「せんせっ、ちょ!」 「俺、もう真面目はやめる。美加に好きになってもらうためにって、思ったんだけど……」 そう言う先生。 美加に好きになってもらうために、って……。 私のために、今日は真面目に振る舞ったってこと? 「何で、そんな……」 「何でって、美加言ったじゃん。俺の不真面目さが嫌いだって」 「………あ」