「あり得なかろうが無理だろうが、俺は諦めねえよ」

「勝手にして下さい」

「ああ、勝手にするよ。ひとまず、美加は明日の放課後から毎日この教室に来ること」

「……は?」

「拒否権なし」

「いや、ちょ、何で私が毎日ここに来なきゃいけないんですか!?しかも放課後!!?」

「俺が美加と毎日会いたいから。放課後でこの教室なら、二人きりになれるし」


口を猫口に丸め、語尾に音符でもつきそうな喋り方をする先生。

勝手にして下さいとは言ったけど、勝手すぎる……!


「絶対に嫌です!!」

「そう言うと思った。じゃあさ、補講ってことでどうだ?」

「ほ……こう?」

「32点なんて点数とったんだ。補講って聞いて、誰も不思議には思わないだろうし」


「この前のテストで40点以下なんて点数とったの、美加だけだしな!」と言う先生。

40点以下とったの、わ、私だけだったんだ……。