「言っとくけど……俺、生半可な気持ちで美加に愛してるなんて言ったワケじゃねえから」

「へ……?」


胸元にあるリボンに、人差し指を絡める。次はボタンに、中指をかける。

口元から、先生の真っ赤な舌先が覗いた。


「せん、せ……?」

「凪原にノート返しに行くっつった時……美加を、俺だけのモノにしたいと思った」


耳元で、優しく囁かれる。


「だから、告白した。でも、それはその場の勢いとかそう言うんじゃなくて」


先生の唇が、私の髪にキスを落とす。


「俺、諦めねえから」

「……えっ」

「絶対に、諦めねえ」