「凪原、一つ聞いていいか?」 「何ですか?」 「ギャップ萌えとは何だ?」 「………たとえば、普段ツンツンしてる人がどピンクの可愛らしいハート柄のエプロンを着てたり、とか」 「それ以外で」 「それ以外ですかー?じゃあ……たとえば、いつもは冷たい態度の人が、手を繋ぎましょう!と言われて少しだけだからなと真っ赤な顔で言っ……」 ―――ドカッ 「………わあ、暴力はんたーい」 凪原の頬を俺の拳が掠めた瞬間、凪原はヘラリと笑いながら俺を見つめた。