「うひっ」

「大丈夫。迷惑なんかじゃないから」


そう言って、私の唇に優しく指先を這わせる。


「でも、学校側には秘密……ですよね」

「まあ、な。あと一年ちょっと。美加が卒業するまでは秘密。それまでは、この第一自習室を使うから」

「第一、自習室?」

「ここなら人は来ないし、美加と二人きりでいられる」


「ねえ、美加」と、先生は私にグッと顔を近づけた。