「先生」 「ん、なに?」 「私、言いましたよね?」 「何が?」 「嫌いだって」 「何を?」 「先生のことが、です」 「ああ、確かに言ったな」 「わかってるなら、今すぐどいて下さい!」 なんとか先生の体から抜け出そうと、必死に身をよじる。 すると…… 「塩川、ちょっとこっち来い」 「は……?」 気づけば、先生は私を抱きしめるのを止め、かわりに私の腕を無理やり引っぱった。