「美加、焦らなくてもいいよ」 ふと、耳元で恭ちゃんの優しい声が聞こえた。 「恭ちゃん……」 「焦らなくてもいい。まずは、美加が一番伝えたいコトを伝えればいいよ」 そう言って、トンと恭ちゃんが私の背中を押した。 私が一番伝えたいコト。 一番……。 一番……。 「倉本先生、愛してます!!」 気付くと私は、そんなコトを叫んでいた。