「あーもーとにかく!今から第一自習室に行くぞ!!」 緒方先生は教室の壁にかかってある時計を確認して、「もうすぐ倉本が来るだろうからな」と言った。 「さっきの電話の相手、倉本先生だったんですね」 恭ちゃんが、やっぱりと言うような表情で言う。 さっきの電話の相手は、倉本先生だったんだ……。 「じゃあ今から、作戦の説明をする」 そう言ってコホンと、緒方先生が咳を一つ。 「はいアナタ!」 「ひとまず森沢は黙れ!!」 そんな緒方先生の声が、教室に大きく響き渡った……。