「なるたけ人が少ない所が良いからな。場所は第一自習室でいいだろ」 携帯をしまい、緒方先生はトンと机に手をおく。 そして、 「俺も、塩川を応援するよ」 そう言って、私を見つめる。 「教師と生徒だから許されないなんて、おかしいよな」 悲しそうに、緒方先生は目を伏せる。 「俺は塩川を応援する」 そして笑った緒方先生の表情は、とても笑顔には見えなかった。