「……って、なに考えてるんだろ私」 考えるだけ無駄だ。 だって、答えならもう出ているじゃないか。 答えなら、もうとっくに出したじゃないか。 嫌いだと。 大嫌いだと。 それが、私の答えで……。 「しーおーかーわっ!」 私以外誰もいないと思っていた廊下に、そんな声が響き渡った。 それと同時に、ギュッと背後から抱きしめられる。 抱きしめ……………はい?