「ってかそのコトは置いといて」と言って、フッと恭ちゃんが私を見つめた。

真剣な表情。

真っ直ぐとした瞳。


「美加が倉本先生を好きって分かって、今まで告白しなかった自分に、凄く後悔した」


グッと、恭ちゃんは拳を握る。


「幼なじみって立場に甘えて、美加の隣にずっといて、でもそれじゃダメなのに……。だから俺は、美加が倉本先生を好きって分かって嫉妬して、緒方先生の過去を利用して、美加に倉本先生を諦めさせようとした」

「え……凪原くん、緒方先生の過去知ってるの?」


キョトンとした顔で、花恋ちゃんが恭ちゃんを見る。