「倉本先生に、迷惑かかっちゃうから。だから私……」 「美加ちゃん」 ギュウッと、私の手を握る花恋ちゃんの手に力が入る。 「私だって、思ったことあるよ。このままじゃあ、いつか、いや今でも、緒方先生に迷惑かけてるのかなって……でも、私気付いたんだ」 「花恋、ちゃん?」 「私は、迷惑だって、そう緒方先生から言われるコトが怖いんだって。だから迷惑をかけるコトを言い訳にして、逃げてるだけだって……」 花恋ちゃんの、言うとおりだ。