そう言って、私の前にある椅子に花恋ちゃんは腰を下ろす。 「ねえ、美加ちゃん」 「なに?」 「私ね、美加ちゃんと倉本先生のコトぜーんぶ知ってるんだ」 「………え?」 ぜ、全部……? 「全部って……」 「全部だよ」 気付くと、私と花恋ちゃん以外の人は教室からいなくなっていた。 もうみんな帰ったのだろう。