「緒方先生、違うよ」 リンとした、花恋ちゃんの声。 「教師と生徒とか、調度いいとか、そんなのっ」 「森沢には関係ない」 ハッキリと、緒方先生が言う。 「関係あります」 キッパリと、花恋ちゃんが言う。 「だって私は、緒方先生が好きなんですから」 廊下の真ん中で、堂々と、花恋ちゃんの言葉が響く。 だけど花恋ちゃんが緒方先生を好きなコトは学校では有名なコトで、今さら驚く人はいない。