恭ちゃんは実は調理部の部長だ。

昔から、恭ちゃんは料理を作るのが好きだから。


そしてその調理部は部員は二人。

部長の恭ちゃんと、あと副部長が一人。

だから、今調理部は廃部の危機なのだと恭ちゃんは言っていた。


要するに、部員不足。


そんなこんなで毎日忙しい恭ちゃんに、勉強を教えてなんて口が裂けても言えない。


「私は大丈夫。それより今日も部活なんでしょ?ほら、早く行かなきゃ!!」

「でも、薄暗い教室に美加を独りきりにするワケには……」

「部活、今大変なんでしょ?」

「う……っ」

「恭ちゃん」

「うぅ……っ、わかった。俺、部活行くよ」