「恭、ちゃん?」 「凪原……?」 「あたりでしょ緒方先生?その男子生徒は、女教師からバッサリふられた」 ニマニマと笑顔を浮かべた恭ちゃんが、私と緒方先生にゆっくりと近づいてくる。 「そしてその男子生徒は、緒方先生、あなただ」 恭ちゃんはそう言って、緒方先生の前に立ち止まった。 「ね、緒方先生?」 ニッコリと、恭ちゃんは緒方先生を見つめた。