「先生?何で……」

「美加、いきなり倒れたんだよ。それで俺が、保健室まで運んできた」


「で、大丈夫か?」と言って、私の顔を伺う。


「はい。もう、大丈夫です」

「そっか、なら良かった。保健の先生が言うには、寝不足とテストの疲れが溜まってたんだろうって……」


私の頬に手を添えて、愛おしそうに私を見つめる。


「真面目なのは良いことだけど、あんまり無理すんなよ。あと、辛い時はすぐ俺に言うこと。前にも言っただろ?俺は、もっと美加に頼ってほしいって」

「先生……」


トクン。

優しい心臓の音がした。