互いの息が、互いにかかる。 先生の前髪がパサリと、私の前髪にかかった。 近い。 近い近い近い近い! バクバクと、大きく鼓動をたてる心臓。 息が荒くなる。 「あ、あああ、あのっ」 「美加、ちゃんと寝た?」 「……へ??」 「もしかしてずっと寝てないとか……言わないよね?」 「え、えー……っと」 「寝てません」と私が答えると、先生の眉間のシワがさらに深くなった。