「失礼します」 放課後になり、私はいつも通り第一自習室の扉を開けた。 恭ちゃんは部活だと言って、途中の廊下で別れた。 「美加さー、凪原に頭撫でられてただろ?」 「はい?」 ムスッとした先生の顔。 先生は私の頭に手を伸ばし、恭ちゃんみたいにヨシヨシと撫でだした。 「あ、あの……っ」 「俺が美加の頭最初にヨシヨシってやりたかったのに、凪原のヤツ……」