何で! 何で何で!! 何で何で何で!!! 「はっ、は……っ」 いつの間にか、私は下駄箱まで走りきっていた。 自分の靴箱の前で、ヘナヘナと、その場に屈み込む。 「何、で……!」 何で、こんな…… 「こんなに、ドキドキするの?」 うるさい。 心臓がうるさい。 何で…… 「……気のせい、だよね」 ドキドキいってる心臓も、火照る体も、 全部全部、 気のせい、だ。