「恭ちゃん……?」 「……凪原?ああそうか、ふーん。面白いモノを見た」 そう呟いて、ニヤリと不適な笑顔を見せたのは緒方先生。 面白いモノって、何? 「と言うことですんで、俺と美加は一緒に登校しますから」 “一緒”という所をヤケに強調した恭ちゃんは、私の手をギュッと握る。 「恭ちゃん……?」 いつもは手なんて繋がないのに……。 「いいじゃんたまには。昔はよくこうして一緒に遊んでたよね」 ニコリと笑って、恭ちゃんはその手を引っ張った。