「え……」


振り返って見ると、そこには緒方先生の姿。


「あ、緒方先生」


恭ちゃんも、緒方先生の存在に気づく。


すると緒方先生は何故か、ジッと私を睨みつけた。

睨みつけた……と言うよりは、もともと緒方先生の眉間にはいつも深いシワが刻まれており、そう見えるだけだ。


「塩川、話しがある。今日の昼休み数学準備室に来てくれ」

「話、し?」