「もっ、申し訳ありませんっ…」
岡田はソファーから滑り落ちるように床に倒れ込み、絨毯に頭を擦りつけて土下座した。
「落とし入れようだなんて…決して思っていた訳ではありません!
ただ…社長に気づいて欲しかったのです。
結婚の時から、わたくしの忠告も全く受け入れてもらえず…
だから、ちゃんと調べて納得してもらえる事実を提示しようと思い専門家を頼みました。
心配だったのです。
社長の地位に目を付けた、何か下心のある結婚かもしれないと。
そしたら、あの事件が判明して…
私が調べたとなると、後々しこりになるかと思いマスコミを使いました。
けっして、破滅させようだなんて…
そんなこと考えてもいませんでした!」
岡田は咳き込み、ゼィゼィと喘ぎながら続ける。
「蓮さんの事は…正直、目障りに思いました。
彼がウチの会社を継ぐと思うと…
どうも納得が出来ませんでした。
それは…直哉の事があったからかもしれません。」
「直哉君には、来春からウチに来て貰う事になっていたではないですか。
その為の準備もしていたところだったのですよ。」
青田は溜息をつく。
「直哉は…
欲が無いというか、呑気で…
出世願望に乏しい。
私がフォローしてやらなければ、ここにもいられない…
そんな、考えもあって…
申し訳ありません、申し訳ありません…」
「彼は、とても手先が器用ですね。
模型などの制作に興味を持っている。
いや…実は、食事会の後に、こっそり彼と会いましてね。
色々話しをしました。
人事部長とも話しを進めていましたが、新しく企画室を設けてみようという事になって、直哉君をそこに配属しようと考えています。
彼には期待しているのですよ。」
岡田は目に涙をためて、震える声で言った。
「に、兄さん…
許してくれるのですか?」
「許すも何も…
君に争う気持ちが無いのであれば、問題ありません。
これからも、私の力になってくれるのですよね?」
「はいっ!勿論です…」
岡田は土下座したまま泣いた。
岡田はソファーから滑り落ちるように床に倒れ込み、絨毯に頭を擦りつけて土下座した。
「落とし入れようだなんて…決して思っていた訳ではありません!
ただ…社長に気づいて欲しかったのです。
結婚の時から、わたくしの忠告も全く受け入れてもらえず…
だから、ちゃんと調べて納得してもらえる事実を提示しようと思い専門家を頼みました。
心配だったのです。
社長の地位に目を付けた、何か下心のある結婚かもしれないと。
そしたら、あの事件が判明して…
私が調べたとなると、後々しこりになるかと思いマスコミを使いました。
けっして、破滅させようだなんて…
そんなこと考えてもいませんでした!」
岡田は咳き込み、ゼィゼィと喘ぎながら続ける。
「蓮さんの事は…正直、目障りに思いました。
彼がウチの会社を継ぐと思うと…
どうも納得が出来ませんでした。
それは…直哉の事があったからかもしれません。」
「直哉君には、来春からウチに来て貰う事になっていたではないですか。
その為の準備もしていたところだったのですよ。」
青田は溜息をつく。
「直哉は…
欲が無いというか、呑気で…
出世願望に乏しい。
私がフォローしてやらなければ、ここにもいられない…
そんな、考えもあって…
申し訳ありません、申し訳ありません…」
「彼は、とても手先が器用ですね。
模型などの制作に興味を持っている。
いや…実は、食事会の後に、こっそり彼と会いましてね。
色々話しをしました。
人事部長とも話しを進めていましたが、新しく企画室を設けてみようという事になって、直哉君をそこに配属しようと考えています。
彼には期待しているのですよ。」
岡田は目に涙をためて、震える声で言った。
「に、兄さん…
許してくれるのですか?」
「許すも何も…
君に争う気持ちが無いのであれば、問題ありません。
これからも、私の力になってくれるのですよね?」
「はいっ!勿論です…」
岡田は土下座したまま泣いた。

