真央は玄関から外に出る。
庭の木々の葉は濃い緑色、そして初夏を思わせる爽やかな陽射しが降りそそいでいる。
真央は大きく伸びをして、深呼吸する。
後を付いてきたクロオも、背中を弓のように高く伸ばす。
そして、陽の当たる柔らかな芝生の上でゴロンと横になり毛繕いを始めた。
クロオのそばに行き、しゃがみ込んで柔らかなお腹の毛を撫でる。
クロオは毛繕いをやめて、ゴロンゴロンと左右に寝返りをするようにしてジャレついた。
門の前に車が停まる。
和野さんだ…
真央は門まで駆けていき、セキュリティを解除し扉を開けた。
和服を着て、きっちりと髪を結った和野が、いつもの笑顔で立っていた。
「まぁ、真央さん。
お出迎えしてくれたのねぇ。
ありがとう。」
真央は真っ直ぐに和野を見つめて微笑んだ。
「和野さんが来てくれて、本当に嬉しい…
あの…ご無沙汰してました。」
真央はペコリと頭を下げた。
「まあ、まあ、まあ…
本当に…なんて素晴らしい事でしょう。
真央さんとお話出来る日が、とうとう…きたのね…」
和野は言葉を詰まらせて涙ぐんだ。
真央の様子は電話で知らせてあった。
でも、電話口で話すことは、あえてしなかった。
ちゃんと会って、顔を見て話したかったから。
「話したい事がいっぱいあるの。
ずっと、和野さんに会いたかったよ。
あっ、あの…荷物を持ちます。
和野さん、疲れたでしょ?」
庭の木々の葉は濃い緑色、そして初夏を思わせる爽やかな陽射しが降りそそいでいる。
真央は大きく伸びをして、深呼吸する。
後を付いてきたクロオも、背中を弓のように高く伸ばす。
そして、陽の当たる柔らかな芝生の上でゴロンと横になり毛繕いを始めた。
クロオのそばに行き、しゃがみ込んで柔らかなお腹の毛を撫でる。
クロオは毛繕いをやめて、ゴロンゴロンと左右に寝返りをするようにしてジャレついた。
門の前に車が停まる。
和野さんだ…
真央は門まで駆けていき、セキュリティを解除し扉を開けた。
和服を着て、きっちりと髪を結った和野が、いつもの笑顔で立っていた。
「まぁ、真央さん。
お出迎えしてくれたのねぇ。
ありがとう。」
真央は真っ直ぐに和野を見つめて微笑んだ。
「和野さんが来てくれて、本当に嬉しい…
あの…ご無沙汰してました。」
真央はペコリと頭を下げた。
「まあ、まあ、まあ…
本当に…なんて素晴らしい事でしょう。
真央さんとお話出来る日が、とうとう…きたのね…」
和野は言葉を詰まらせて涙ぐんだ。
真央の様子は電話で知らせてあった。
でも、電話口で話すことは、あえてしなかった。
ちゃんと会って、顔を見て話したかったから。
「話したい事がいっぱいあるの。
ずっと、和野さんに会いたかったよ。
あっ、あの…荷物を持ちます。
和野さん、疲れたでしょ?」

