「俺がお前にこの国を渡す??ふん、そんなことあるわけないだろ??今までよくやってくれた。……お前はもう用無しだ!!!!!」

アーガスは闇属性魔法を唱えた。

「闇神よ、我に力を与えよ<死の囁き>!!」

「うわぁ……!?」

リンゼの体が黒い煙に包まれた。

死の囁きとはしばらくすると死神が魔法をかけた相手の命を奪う魔法だ。

リンゼは倒れた。

「兄さんっ!!!」

ミリアはリンゼの元に駆け寄る。

「あはは………。ごめんな、ミリア………。兄さんは欲に溺れてしまったよ…。挙句の果て騙されてしまった。本当に申し訳ない。許せとは言わないよ…。俺はあの魔法からはもう逃れられない…。最後の力で妹を守らせてくれ…。」

リンゼは立ち上がり、ミリアの援護にまわった。

アーガスは闇のクリスタルを自分の中に取り込もうとしている。

ミリアはアーガスに近づこうとしているが、アーガスの周りには強い魔力が漂い近づけない。

怪しい光が辺り一帯を大きく照らした。

アーガスは闇のクリスタルを取り込んでしまった。

「アッハッハッハッハ!!!これで俺ももう闇の民だ。この国のトップ、この大国のトップだ!!!!!!!!!!!」

「お前のものなんかじゃない!!!!!この国は母が治めていたんだ!!!………お前なんかに貶されてたまるかっ!!!」

ミリアは凄い目つきでアーガスを睨みつけた。

「あぁ、お前の母か。それなら俺が殺したと言ってもおかしくない。」

「…………。どういうことだ!?」