全員一緒に上級属性魔法を唱えて袋叩きにするというものだった。

それを作戦と言っていいのか……。


「水神よ、我に力を与えよ〈水神の賛美歌〉」

「炎神よ、我に力を与えよ〈烈火の火車〉!!」

「氷神よ、我に力を与えよ〈雹精の礫〉!」

「…雷神よ、我に力を与えよ〈雷砲の囁き〉」


ミリア達の魔法がハイドドラゴンに直撃した。

大きな爆発音をたてながら黒煙があがった。

「ば、爆発しちゃったね…。」

「やりすぎた…?」

「やりすぎたな!」

「…。まぁ、いいんじゃないか?」


(グオォォォォォ!)

「ん?なんか聞こえなかったか?」

ハイドドラゴンは翼を広げて黒煙を吹き飛ばした。

「……。倒してない…。」

ハイドドラゴンは倒すどころか逆に怒ってしまった様だ。


ハイドドラゴンは白い息を吐いた。

霧だ。

「なんも見えないよっ…。」

視界がふさがれた。

するとどこからか攻撃をされた。

「いってぇ…。」

「熱いし…、火傷したかも…。」

「今のは『アクアブレス』だ。」

「…。視界がふさがれては何も出来んな。」