「はい、次」


もう一人の姉を指差す澤田。

その姉は黒髪のロングヘアで、髪をひとつに束ねていた。







「義男ったらね〜なかなか予約できないフレンチレストランが、たまたまキャンセルが入ったからって予約がとれたのよ!そんでね、義男に『絶対週末に行こうね』って約束してたのに、あいつったら友達から誘われたゴルフに行っちゃったのよ!ひどいよね!」


「………(汗)」



この人もくだらない理由でケンカしたみてぇだな(汗)

これに関して澤田は、言葉もでねぇらしい…


ま、当然だわな。



要するに…この人たちは彼氏とケンカしたってことだな。








「……そんで?なんでまた2人そろってここに来たわけ?」


少し落ち着いた様子で、俺がさっきいれたお茶を飲む澤田。





「なんでって………ねぇ?」

「うん…もちろん・・」

「「しばらく泊めてもらおーと思って〜♪」」


声をそろえて言う姉2人。





しばらく泊まる!?





「…やっぱりね。そんなことだろうと思ったよ。私が前のアパートに住んでた時も、しょっちゅう彼氏とケンカして家出してきたよね。しかもなぜかいつも2人一緒に…」