それが俺と澤田の距離。


これが付き合ってるか、付き合ってないかの差なんだ…








「……あ」




家の目の前まで来た時…澤田はマンションの角に止まっている車を見て、一瞬足を止めた。






あの車って……




「ごめん。先帰ってて…」

「………うん」


小走りで、その車に向かって走っていく澤田。

あんなに酔っ払っていた澤田はもういなくなっていて、学校で教師している時のあのピシッとした澤田の表情になっていた。






俺はスタスタとマンションの中へ入り、エレベーターに乗った。

そして家にズカズカと入って、バスルームに直行。







サ―――……


ちょっとぬるいくらいのシャワーに当たる俺。



考えるのは、さっきの澤田とあの車……





あの車…

見覚えがあった……


暗くてちゃんと見てねえけど…あの車・・この前学校に来てたよな……